監修
医療法人社団フィーメールガーデン 理事長
女性ライフクリニック銀座 院長
対馬ルリ子(つしま・るりこ)
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気になる生理のトラブル
生理痛と生理不順
執筆
女性医療ジャーナリスト
増田美加(ますだ・みか)
女性医療ジャーナリスト
増田美加(ますだ・みか)
産婦人科医、医学博士。2003年、女性の心とからだ、社会との関わりを総合的にとらえ、健康維持を助ける医療(女性専用外来) をすすめる会「女性医療 ネットワーク」を設立。
2010年には「ジュノ銀座産院・銀座健康院」を開設。2012年、同院を「対馬ルリ子 女性ライフクリニック銀座」と名称変更し、女性の生涯のかかりつけ医としてトータルな健康支援に取り組んでいる。著書に「女性外来が変える日本の医療」(築地書館)、「女性ホルモン塾」(小学館)など。
女性の健康&医療を専門に執筆、講演活動を行う。乳がんを体験し、NPO法人女性医療ネットワークにて「マンマチアー(mamma cheer) 〜乳房の健康を応援する会」を仲間と設立。NPO法人CNJ認定・乳がん体験者コーディネーター。
著書に、自身の治療写真を掲載した「乳がんの早期発見と治療」「メディカルDomani女性のための病気&名医バイブル」「死ぬまで老けない人になる アンチエイジングの新常識50」(小学館) など。
生理のトラブルで気になる、生理痛と生理不順。それぞれの対策について、まとめました。
●生理はなぜあるの?
「生理は面倒」と思っていませんか?でも、生理はカラダの中で起きていることを知る大事なバロメーター。
また、生理は、妊娠しなかったときに、子宮内膜をお掃除する月に1回のデトックスの時期でもあるのです。
つらい不調さえなければ、生理はカラダをリセットしてくれる大事な時期と思えるはず。
そこで、生理の2大トラブルに対する上手な対処法を知っておきましょう。
●生理痛がつらい・・・そんなときの対策は?
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●生理痛が起こるのはなぜ?
生理痛が起こる原因のひとつは、子宮を収縮させて、子宮内の血液を外に押し出す働きをする“プロスタグランディン” という物質によるもの。 この原因物質であるプロスタグランディンが生理のときに子宮内膜でつくられるため、生理痛が起こりやすいのです。 -
●生理痛をやわらげるセルフケア
カラダを冷やさないことが一番の対策です。生理中は血管の収縮が強くなり、血流が悪くなりがち。 カラダを温めるために、ゆっくりお風呂に入ったり、ストレッチで血行を良くするのも効果的です。 カラダを締めつける下着や服装は、生理痛があるときには控えましょう。 また、かたよった食事や喫煙も、生理痛をひどくする原因になります。 -
●生理痛がひどいときは?
鎮痛剤を飲んでも効かない、痛くて学校や仕事に差し支えるなどの激しい生理痛がある場合は、月経困難症の可能性も。 また、子宮内膜症や子宮筋腫など、病気が隠れていることもあります。 今まで、生理痛がなかったのに急に痛みだす、痛みがどんどん強くなってきた、痛む期間が長くなってきた、などの場合は、早目に婦人科を受診しましょう。 低用量ピル(OC)や鎮痛剤、漢方薬などで痛みをやわらげることができます。
●生理不順に気をつけよう
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●生理不順ってどういう状態をいうの?
正常な生理は、周期が25日〜38日で、出血が3〜7日間持続するものをいいます。 生理不順には、24日よりも短い周期で次の生理が来る“頻発(ひんぱつ)月経”と、39日以上3ヶ月以内で来る“希発(きはつ)月経”があります。 ただし、まだカラダが未成熟な思春期や、閉経が近い更年期の女性は、生理が不順になってもまず心配はいりません。 -
●生理不順が起こるのはなぜ?
原因はさまざまありますが、代表的な原因は、ストレスやダイエット(急激な体重減少)、激しいスポーツなどです。 生理というのは、脳の視床下部、下垂体と卵巣、子宮が連携して出血を起こす、女性のカラダにとって、とても大切なしくみです。 ストレス、体重の急な減少によって、視床下部の指令が正常に働かなくなることで、生理不順を起こすことが多くあります。 -
●放っておくと危険!
生理が3ヶ月以上来ないと、“続発性無月経”と診断されます。 また、多のう胞性卵巣や高プロラクチン血症という病気が隠れている場合もありますので、注意が必要です。 生理不順を甘く考えずに、必ず婦人科を受診してください。
※生理は、正しくは「月経」といいます。ここでは、皆さんになじみのある「生理」をつかっています。
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